GSAMユーザーマニュアル

第3章 構造最適化ワークフロー

GENESISシステムの追加

Ansys Workbench環境にGENESIS構造最適化を設定するための最初のステップは、既存のAnsysワークフローにGENESISシステムを追加し、モデルデータをAnsysの解析システムと共有することです。
GENESISで設計しようとする全ての解析システムは、モデルデータをGENESISと共有する必要があります。モデルデータを共有することで、GENESIS は各解析システムの材料特性、メッシュ、接続、荷重、境界条件など、ANSYS のFEデータにアクセスできます。

WorkbenchワークフローへのGENESISシステムの追加

マルチ解析システム(マルチロードケース)

GENESISは、一つのAnsys解析システムを一つのロードケースとして認識します。上図のワークフローの場合、GENESIS(D)は、3つの静的構造解析(A, B, C)を3つのロードケースからなるマルチロードケースとして取り扱います。
また熱と構造、構造と振動のような連成解析においても、熱解析のロードケース、構造解析のロードケース、振動のロードケースから構成されるマルチロードケースとして取り扱います。
解析結果データを共有していない場合、ワークフロー内の解析システムの順序は問いません。GENESISシステムの位置も関係ありません。GENESISが接続されたAnsysワークフロー内での関係性が分析された後、GENESISのロードケースとして統合的に管理されます。
GENESISは、全ての応答感度(dR/dV)を同時に評価し、設計変数の変更も全てのロードケースで同時に行うことで設計を進行して行きます。

適用可能なAnsys解析システム

現在バージョンのGSAM/GTAMは、Ansysの次の解析システムに適用可能です。

  • 静的構造解析
  • モーダル解析
  • ハーモニック解析(周波数応答解析)
  • ランダム振動解析
  • 線形座屈解析
  • 時刻歴応答構造解析(過渡応答解析)
  • 定常・非定常熱解析

注記:
熱解析トポロジーの場合、形状表面にフィットする熱伝達境界が自動形成されます。トポグラフィー、フリーフォーム、寸法、トポメトリ最適化についても、設計の更新に従い熱伝達境界が自動形成されます。
ETL (External Thermal Load)法を使用する場合、Ansysの熱解析モデルがExternalサイクルのタイミングで更新されますので、静解析へインポートするボディ温度も更新されます。これは、トポロジー・トポグラフィー・フリーフォーム・寸法最適化・トポメトリの全ての最適化タイプで有効です。

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