概要
凍結領域( Frozen Region)の新アルゴリズムの効果を示す例です。新アルゴリズムでは、設計領域とフリーズ領域の全体に製造制約が適用されるようになりました。この改善により、次図で示される凍結領域の境界部で生じていた不連続が解消されました。
例題アーカイブファイル「ATP034_ref.wbpz」のトポロジ設計条件は、次の通りです。
・目的関数:ひずみエネルギ(Strain Energy)を最小化
・制約条件:質量(Mass Fraction)の上限値を設計領域質量の50%に規定
・設計領域:1ソリッドボディ
・製造制約:押出(Normal to Surface)/最小部材寸法
・初期質量(Initial Mass Fraction):設計領域質量の50%(質量制約値と同じ値を使用)
・使用単位系:メートル(kg, mm, s, ℃, mA, N, mV)
解析モデル/構造最適化結果
構造最適化ワークフロー
GENESISは、1つの解析システムにリンクされています。
GENESISノード
GENESISノードでは、最適化条件設定と最適構造の出力に必要な最小限のオブジェクトが使用されています。
解析設定
デフォルト値が使用されています。
設計領域の定義
凍結指定されたサーフェスに接する要素(一層)が、フリーズ領域として設定されます。Min.およびMax. Fractionは、フリーズ領域に保持する質量(mass fraction)を定義します。Min. Fraction値の0.95は、凍結領域の95%相当の質量が保持されることを意味します。
Topology Regions
定義 | |
Design Region Type | Independently Designed(デフォルト値) |
Design Region Limited | Yes(デフォルト値) |
□Initial Mass Fraction | 0.3 |
Design Region Definition | |
スコープ方法 | ジオメトリ選択(デフォルト値) |
ジオメトリ | 1ボディ(設計領域を選択) |
Frozen Region Definition | |
Define Frozen Region | Yes |
スコープ方法 | ジオメトリ選択 |
ジオメトリ | 6面(フリーズ面を選択) |
Frozen Region Type | Soft |
□Min. Fraction | 0.95 |
□Max. Fraction | 1 |
Fabrication Constraints | |
Coordinate System | Global Coordinate System(デフォルト値) |
Constraint 1 | FGY : Fill Y axis (inside to out) |
Constraint 2 | None(デフォルト値) |
Constraint 3 | None(デフォルト値) |
Allow Through Holes | Yes |
Minimum Size Control | Yes |
□Minimum Member Size | 1mm |
□Spread Fraction | 0.5(デフォルト値) |
Maximum Size Control | No(デフォルト値) |
Power Rule | |
□Power Rule > RV1 | 3(デフォルト値) |
□Power Rule > RV2 | 1E-06(デフォルト値) |
設計目的の定義
Objectives
定義 | |
Response Type | Strain Energy(デフォルト値) |
Region | Entire Model(デフォルト値) |
LoadCase Selection | Tabular Data* |
Objective Definition Switch | |
Goal | Min(デフォルト値) |
□Weight | 1(デフォルト値) |
設計制約の定義
Constraints
定義 | |
Response Type | Topology Mass Fraction(デフォルト値) |
Region | All Designed Group(デフォルト値) |
Constraint Bounds | |
□Lower Bound | None(デフォルト値) |
□Upper Bound | 0.3 |
Bound Type | Actual(デフォルト値) |
結果情報
Solution Information
最適化計算の実行時に、このオブジェクトをクリックすると、ワークシート画面にプリントされる進行情報を見ることができます。詳細テーブルの値はデフォルト値が使用されています。
トポロジー密度のプロット
Topology Density Plot
このオブジェクトをクリックすると、トポロジ密度結果を見ることができます。
詳細テーブルの値はデフォルト値が使用されています。
[結果]タブの表示オプションは、次のようにします。
・[結果]タブ>[表示]>ジオメトリ>表面
・[結果]タブ>[表示]>コンタオプション>コンターバンド
トポロジー密度等値面のプロット
Topology Density Isosurface
このオブジェクトをクリックすると、トポロジ密度の等値面結果を見ることができます。
詳細テーブルの値はデフォルト値が使用されています。
[結果]タブの表示オプションは、次のようにします。
・[結果]タブ>[表示]>ジオメトリ>キャップドアイソサーフェス
・[結果]タブ>[表示]>コンタオプション>ソリッド
・[結果]タブ>[表示]>辺>モデル原形の表示
カットオフ密度はキャップドアイソサーフェスで調整できます。