トポロジー最適化例題

ATP031:疲労解析モデル

概要

疲労応答の使用例です。疲労応答を使用するには、GENESISノードに疲労解析ロードケースを定義する必要があります。定義オブジェクトは、Fatigue Loading、Fatigue Event、Fatigue Sequence、Fatigue Region、Fatigue Parameters、およびFatigue LoadCaseの6オブジェクトです。
例題ファイルでは、次図の流れで疲労解析ロードケースがセットアップされています。

例題のブラケットは4つの穴で固定されており、先端には、垂直方向と水平方向の力が繰返しかかります。2つの静解析の応力結果を使用するため、次図のように、それぞれについてFatigue Loadingオブジェクトが定義されています。トポロジ最適化では、1荷重変動サイクルのLog損傷度が上限制約に与えられています。
例題アーカイブファイル「ATP031_ref.wbpz」のトポロジ設計条件は、次の通りです。
・目的関数:質量(Mass Fraction)を最小化
ひずみエネルギ(Strain Energy)を最小化
・制約条件:疲労損傷(Log Damage)の上限値を‐5.0に規定
・設計領域:1ソリッドボディ
・製造制約:充填/最小部材寸法
・初期質量(Initial Mass Fraction):設計領域質量の70%
・使用単位系:メートル(kg, mm, s, ℃, mA, N, mV)

    材料(Structural Steel)のS-N曲線                   荷重変動

解析モデル/構造最適化結果

構造最適化ワークフロー

GENESISは、2つの解析システムにリンクされています。

GENESISノード

GENESISノードでは、最適化条件設定と最適構造の出力に必要な最小限のオブジェクトが使用されています。

解析設定

デフォルト値が使用されています。

設計領域の定義

Topology Region

定義
Design Region TypeIndependently Designed(デフォルト値)
Design Region LimitedYes(デフォルト値)
□Initial Mass Fraction0.7
Design Region Definition
スコープ方法ジオメトリ選択(デフォルト値)
ジオメトリ1ボディ(設計領域を選択)
Frozen Region Definition
Define Frozen RegionYes
スコープ方法ジオメトリ選択(デフォルト値)
ジオメトリ2 面(負荷円筒面をフリーズ)
Frozen Region TypeSoft
□Min. Fraction0.95
□Max. Fraction1
Fabrication Constraints
Coordinate SystemCoordinate System
Constraint 1F0Y : Fill Y axis (plane to + and -)
Constraint 2None(デフォルト値)
Constraint 3None(デフォルト値)
Minimum Size ControlYes
□Minimum Member Size2mm
□Spread Fraction0.5(デフォルト値)
Maximum Size ControlNo(デフォルト値)
Power Rule
□Power Rule > RV13(デフォルト値)
□Power Rule > RV21E-06(デフォルト値)

設計目的の定義

Objectives

定義
Response TypeStrain Energy(デフォルト値)
RegionEntire Model(デフォルト値)
LoadCase SelectionTabular Data*
Objective Definition Switch
GoalMin(デフォルト値)
□Weight1(デフォルト値)
*テーブルを開き、LoadCase#1, #2が選択されていることを確認します

Objectives 2

定義
Response TypeTopology Mass Fraction
RegionAll Designed Groups(デフォルト値)
Objective Definition Switch
GoalMin(デフォルト値)
□Weight1(デフォルト値)

設計制約の定義

Constraints

Geometry
Scoping MethodGeometry Selection
Geometry1 Body
定義
Response TypeGrid Fatigue
ComponentLog(Damage)
LoadCase SelectionTabular Data*
Response CreationOne response for all selected nodes/elements
Constraint Bounds
□Lower BoundNone(デフォルト値)
□Upper Bound-5.0
Bound TypeActual(デフォルト値)
   *テーブルを開き、LoadCase #3(Fatigue LoadCase)が選択されていることを確認します

Fatigue解析の定義

Fatigue Loading

Load History
TypeTable(デフォルト)
Fatigue Table EntryTabular Data*
定義
LoadCase1,Static Structural (A5),Load Step=1,Time Freq=1.0
Load Modification
Larget Magnitude1(デフォルト値)
Scale Factor1(デフォルト値)
Offset1(デフォルト値)
*テーブルを開き、荷重変動テーブルの値を入力または確認します

Fatigue Loading 2

Load History
TypeTable
Fatigue Table EntryTabular Data*
定義
LoadCase2,Static Structural 2 (B5),Load Step=1,Time Freq=1.0
Load Modification
Larget Magnitude1(デフォルト値)
Scale Factor1(デフォルト値)
Offset1(デフォルト値)
*テーブルを開き、荷重変動テーブルの値を確認します

Fatigue Event

定義
Fatigue Event EntryTabular Data*
 *テーブルを開き、 Fatigue LoadingとFatigue Loading2が指定されていることを確認します

Fatigue Sequence

定義
Fatigue Sequence EntryTabular Data*
*テーブルを開き、 Fatigue Eventが指定されていることを確認します

Fatigue Region

Fatigue Region
RegionAll Elements with Fatigue Material(デフォルト値)
Fatigue Properties
Stress Location for ShellMax(デフォルト値)
Finish1(デフォルト値)
Treatment1(デフォルト値)
Kf1(デフォルト値)

Fatigue Parameters

定義
Fatigue Analysis TypeStress-Life(デフォルト値)
Stress CombinationAbsolute Max Principal(デフォルト値)
Means Stress CorrectionNone(デフォルト値)
LocationNode
Rainflow Counting
Rainflow MethodLoad(デフォルト値)
Gate Relative Fraction0(デフォルト値)
Number of Bins32(デフォルト値)
Infinite Life1000000000 (デフォルト値)
Certainty
Certainty of Survival0.5(デフォルト値)
Options
Design Life1(デフォルト値)
Factor od Safety CalculationNo(デフォルト値)

Fatigue LoadCase

LoadCase Definition
Fatigue Event SequenceFatigue Sequence
Fatigue Region DefinitionTabular Data*
Fatigue Calc. ParametersFatigue Parameters
*テーブルを開き、 Fatigue Regionが選択されていることを確認します

結果情報

Solution Information
最適化計算の実行時に、このオブジェクトをクリックすると、ワークシート画面にプリントされる進行情報を見ることができます。詳細テーブルの値はデフォルト値が使用されています。

トポロジー密度等値面のプロット

Topology Density Isosurface
このオブジェクトをクリックすると、トポロジ密度の等値面結果を見ることができます。
詳細テーブルの値はデフォルト値が使用されています。
[結果]タブの表示オプションは、次のようにします。
・[結果]タブ>[表示]>ジオメトリ>キャップドアイソサーフェス
・[結果]タブ>[表示]>コンタオプション>ソリッド
・[結果]タブ>[表示]>辺>モデル原形の表示

カットオフ密度はキャップドアイソサーフェスで調整できます。

アイソサーフェス上に要素密度コンタをプロットするには、次の表示オプションを使用します。
・[結果]タブ>[表示]>コンタオプション>コンターバンド

疲労損傷のプロット

Grid Fatigue
このオブジェクトをクリックすると、疲労結果を見ることができます。 詳細テーブルで、Log(Damage):損傷が指定されています。このコンタ図は、1サイクルにおける損傷度合いをプロットします。寿命の逆数で、Log(Damage)=-Log(Life)の関係があります。

下図プロットを得るには、[結果]タブの表示オプション次のようにします。
・[結果]タブ>[表示]>ジオメトリ>表面
・[結果]タブ>[表示]>コンタオプション>コンターバンド

疲労寿命のプロット

Grid Fatigue 2
このオブジェクトをクリックすると、疲労結果を見ることができます。
詳細テーブルで、寿命のLog(Life)が指定されています。このコンタ図は、負荷された繰返し荷重下で、破壊に至るまでのサイクル数(指数)をプロットします

下図プロットを得るには、[結果]タブの表示オプション次のようにします。
・[結果]タブ>[表示]>ジオメトリ>表面
・[結果]タブ>[表示]>コンタオプション>コンターバンド

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