概要
応力(Stress)応答の使用例です。この例題では、設計領域に生じる応力値が上限境界で制約されています。
注)応力制約を使用すると、トポロジ最適化計算にかかる計算負荷は大きくなります。
例題アーカイブファイル「ATP011_ref.wbpz」のトポロジ設計条件は、次の通りです。
・目的関数:ひずみエネルギ(Strain Energy)を最小化
・制約条件:質量(Mass Fraction)の上限値を設計領域質量の30%に規定
要素ミーゼス応力(Stress:Von-Mises)の上限値を65MPa(初期応力値)に規定
・設計領域:2ソリッドボディ
・製造制約:充填/最小部材寸法
・初期質量(Initial Mass Fraction):設計領域質量の30%(質量制約値と同じ値)
・使用単位系:メートル(kg, mm, s, ℃, mA, N, mV)
解析モデル/構造最適化結果
構造最適化ワークフロー
GENESISは、2つの解析システムにリンクされています。
GENESISノード
GENESISノードでは、最適化条件設定と最適構造の出力に必要な最小限のオブジェクトが使用されています。
解析設定
・Static Analysis output ControlカテゴリのElement Stressの値にYesが入力されています
・Constraint ScreeningカテゴリのStress Max Retainedの値に50が入力されています
⇒制約スクリーニングの結果保持する制約の最大数のデフォルト値は20ですが、保持数を増やすことで目的関数並びに制約違反度に対する収束性がよくなります(サイクル履歴の振動が小さくなることに気づくでしょう)。ただし、計算コストは明らかに増加します。
・Design MethodカテゴリのLinearizationの値にAggressiveが入力されています
⇒デフォルト値はRegularです。Aggressiveは、すべての応答に対してfast linear approximation法を使用することを強制します。設計時間は短縮されますが、近似品質が低下することもあります。
設計領域の定義
Topology Regions
定義 | |
Design Region Type | Independently Designed(デフォルト値) |
Design Region Limited | Yes(デフォルト値) |
□Initial Mass Fraction | 0.3 |
Design Region Definition | |
スコープ方法 | ジオメトリ選択(デフォルト値) |
ジオメトリ | 2ボディ(設計領域を選択) |
Frozen Region Definition | |
Define Frozen Region | No(デフォルト値) |
Fabrication Constraints | |
Coordinate System | Global Coordinate System |
Constraint 1 | FGZ: Fill Z axis (inside to out) |
Constraint 2 | None(デフォルト値) |
Constraint 3 | None(デフォルト値) |
Minimum Size Control | Yes |
□Minimum Member Size | 14mm |
□Spread Fraction | 0.5(デフォルト値) |
Maximum Size Control | No(デフォルト値) |
Power Rule | |
□Power Rule > RV1 | 3(デフォルト値) |
□Power Rule > RV2 | 1E-06(デフォルト値) |
設計目的の定義
Topology Objectives
定義 | |
Response Type | Strain Energy(デフォルト値) |
Region | Entire Model(デフォルト値) |
LoadCase Selection | Tabular Data* |
Objective Definition Switch | |
Goal | Min(デフォルト値) |
□Weight | 1(デフォルト値) |
設計制約の定義
Topology Constraints
定義 | |
Response Type | Topology Mass Fraction(デフォルト値) |
Region | All Designed Group(デフォルト値) |
Constraint Bounds | |
□Lower Bound | None(デフォルト値) |
□Upper Bound | 0.3 |
Bound Type | Actual(デフォルト値) |
Constraints
Geometry | |
Scoping Method | Geometry Selection |
Geometry | 1ボディ(応力制約の対象領域を選択) |
定義 | |
Response Type | Stress |
Shell | Top |
Component | Von-Mises |
LoadCase Selection | Tabular Data* |
Response Creation | One response for all selected nodes/elements |
Constraint Bounds | |
□Lower Bound | None(デフォルト値) |
□Upper Bound | 65.0[MPa] |
Bound Type | Actual(デフォルト値) |
結果情報
Solution Information
最適化計算の実行時に、このオブジェクトをクリックすると、ワークシート画面にプリントされる進行情報を見ることができます。詳細テーブルの値はデフォルト値が使用されています。
トポロジー密度のプロット
Topology Density Plot
このオブジェクトをクリックすると、トポロジ密度結果を見ることができます。
詳細テーブルの値はデフォルト値が使用されています。
[結果]タブの表示オプションは、次のようにします。
・[結果]タブ>[表示]>ジオメトリ>表面
・[結果]タブ>[表示]>コンタオプション>コンターバンド
トポロジー密度等値面のプロット
Topology Density Isosurface
このオブジェクトをクリックすると、トポロジ密度の等値面結果を見ることができます。
詳細テーブルの値はデフォルト値が使用されています。
[結果]タブの表示オプションは、次のようにします。
・[結果]タブ>[表示]>ジオメトリ>キャップドアイソサーフェス
・[結果]タブ>[表示]>コンタオプション>ソリッド
・[結果]タブ>[表示]>辺>モデル原形の表示
カットオフ密度はキャップドアイソサーフェスで調整できます。
アイソサーフェス上に要素密度コンタをプロットするには、次の表示オプションを使用します。
・[表示]>コンタオプション>コンターバンド
応力のプロット
Element Stress
このオブジェクトをクリックすると、応力コンタを見ることができます。
詳細テーブルの値はデフォルト値が使用されています。
[結果]タブの表示オプションは、次のようにします。
・[結果]タブ>[表示]>ジオメトリ>表面
・[結果]タブ>[表示]>コンタオプション>コンターバンド。
Design Studioビューワー(GENESISタブ>Show Result>Show Result in DSG Viewer) を使用すると、応力値をIsosurface上にプロットすることができます